LG SOLAR MAGAZINE
No.001

加速する中小企業による脱炭素社会への取り組み

脱炭素社会への取り組みは大企業だけでなく中小企業も取り組まなくてはいけない“国際的な課題”です。中小企業ではどのような方法で取り組めるのか、そして得られるメリットは?国が推奨するRE100やRE Action、J-クレジット制度についても分かりやすく解説します。

2015年の国連サミットで採択されたSDGs(Sustainable Development Goals)において、2030年を期限とした17の持続可能な開発目標が示され、先進国をはじめ世界各国で、その目標達成のために取り組まれています。

ただし、SDGsの目標を達成するには、公共や民間を問わず、社会全体で包括的な取り組みがされなければ、未達で終わってしまいます。

そのため日本では、大企業や自治体に照準をあて、目標達成に直結する取り組みの推進を足掛かりに、徐々に中小企業が取り組みやすい環境を整備してきた経緯があります。

SDGsで17ある開発目標のうち、特に気候変動とエネルギーに関する対策は、人類が抱える課題として、もっとも緊急を要する項目です。
この開発目標を達成するためには、大企業の取り組みだけでは決して足りず、国内にある350万以上の中小企業による積極的な取り組みが不可欠となります。
ただし、多くの中小企業が、この目標に向けて積極的に取り組むには、相応のメリットが享受できる仕組みが必要です。

その仕組み作りにおいて起爆剤となったRE100という国際的な取り組みは、太陽光発電を中心とした再生可能エネルギーの普及率の向上だけでなく、大企業と中小企業間における取引の条件や関係構築に大きく貢献しています。

また、日本独自の施策RE Actionが発足されたことにより、RE100に該当しなかった多くの中小企業が、太陽光発電を導入した環境アクションに積極的に取り組みはじめ、経済的なメリットにとどまらず多様なメリットを享受しています。

これまでも中小企業の経営者は、常に時代に即した舵取りをしてきた結果、今があります。

すべての業界において、これからの企業経営に大きな影響を与えるこの環境アクションは、中小企業の経営陣にとって、看過できない重要な課題として位置付けるべきと言っても過言ではありません。

RE100とは

京都議定書をはじめ、パリ協定など気候変動の問題解決に向けた国際的な枠組みがある中で、世界各国の企業による行動改革なしでは脱炭素社会の実現は困難です。
そこで2014年、国際環境NGO「the Climate Group」が、RE100を設立しビジネスサイドにおけるイニシアティブとして、脱炭素社会への実現を促進する役割を担っています。
現在、RE100には、条件をクリアしたグローバルな大企業315社が加盟しており、そのうちの55社が日本の企業であり、今後も増加することが予想されます。
加盟企業は、経営に要するすべてのエネルギーを太陽光発電などの再生可能エネルギーで賄うことを達成目標とし取り組みます。
それは、単にオフィスで消費する電力にとどまらず、原材料の調達からエンドユーザーへの販売に至る全行程で消費するエネルギーが対象です。
そのため、RE100に加盟する企業との取引に関連する多くの中小零細企業にも影響を及ぼすことにもなります。

再エネ100宣言 RE Action

脱炭素社会の実現を目的に設立されたRE100では、加盟条件となる高いハードルをクリアしなければならず、現在、加盟しているすべての企業は名だたる大企業ばかりです。
そのため2019年10月、RE100の日本窓口を務める「日本気候リーダーズ・パートナーシップ(JCLP)」が旗振り役となり、100%再生可能エネルギーによる事業運営を目指す中小企業や団体に向けRE Actionを発足しました。

中小企業がRE Actionに参加するメリット

企業や団体がRE Actionに参加し、脱炭素社会の達成目標に取り組むメリットは、大きく分けて3つ挙げられます。

1つめのメリットは、競合他社との圧倒的な差別化です。
RE100に加盟する大企業が目標を達成するには、すべての商流においてゼロカーボンで完結する必要があります。また、今後における国や地方自治体からの発注においても、RE100と同様にゼロカーボンが求められるでしょう。
どのような業種でも、多くの中小企業は細かく枝葉にわかれる商流の中で他社と競合しています。そのためRE Actionに参加し、実践することで競合他社との圧倒的な差別化が図れ、売上に直結させることができます。

2つめのメリットは、優秀な人材が確保できることです。
優秀な人材ほど、企業の成長を先読みする能力に長けているため、環境アクションへの取り組み方は、彼らにとって企業選びのポイントとして重要な位置づけとなっています。

3つめのメリットは、厚い社会的信用が得られることです。
脱炭素社会の実現を目的とするRE Actionへの参加は、顧客をはじめ取引先や金融機関など多方面からの社会的信用を得ることに繋がります。
特に、同業他社からは取り組みによる実績が高く評価され、将来において指導する立場になることも予測できます。

J-クレジット制度

脱炭素社会の実現への取り組みで、中小企業がもっとも参入しやすい国の制度として「J-クレジット制度」があります。
J-クレジット制度とは、自社の工場やオフィスに省エネ設備を導入したり、太陽光発電によって発電した電力を自家消費することで、削減できたCO2や温室効果ガスの排出量を国がクレジットとして認証する制度です。
認証されたクレジットは、大企業や自治体などに売却ができるため、電力のランニングコストを削減しつつ、売却益も得られるため、設備をゼロコストで導入できるメリットがあります。

LGモジュール導入による
企業の取り組み事例と年間実績

富山県に工場を構える金属加工会社様に、LGモジュールを設置いただき運用をはじめたところ、当初の予測を大きく上回る発電実績を得ることができています。 高効率を誇るLGモジュールのパフォーマンスが存分に引き出され、わずか200kW程度のモジュール容量で、年間200万円以上の電気代が削減されています。

同じく富山県に工場を構える木材加工会社様では、1,057.9kW分のLGモジュールを導入いただき運用されています。 工場の稼動時間が24時間ということもあり、大量の電力を消費することから、初年度から約1,700万円以上の電気代削減を達成することができました。 工場がある地域は、非常に厳しい冬場の気象条件にも関わらず、高い費用対効果を実現しています。

高知県にある特別養護老人ホーム様では、施設内で使用する電力をLGモジュールによる太陽光発電で賄うために導入していただきました。 1年間の運用の結果、予測を上回る発電量により年間100万円以上の電気代削減に貢献。 さらに、停電が発生した場合でも利用者様の生命を守る非常用電源として活用されています。

上記の3社は、脱炭素社会の実現を目的とした「RE Action」や「J-クレジット制度」の取り組みを意識されている中小企業様であり、3社すべてがLGモジュールを自費で設備投資し、資産を所有されている事例です。 上記事例の他にも、初期の導入コストや維持管理コストが不要な「PPAモデル」を活用し、ゼロカーボン企業として歩みを進める中小企業様も数多くいます。

まとめ

SDGsの採択やRE Actionの発足を機に、日本の中小企業には従来の経営方針からの転換が求められており、この波に乗り遅れてしまうと、経営者は高いリスクを負うことになってしまいます。
そのため、LGエレクトロニクスは、脱炭素社会に貢献しつつ、揺るぎない経営基盤をつくりたい中小企業向けに、取り組みやすさに加え、運用効果が得られやすい自家消費型の太陽光発電の導入をお勧めしています。
RE ActionやJ-クレジット制度への取り組みと併せて、どうぞお気軽にご相談ください。